新年のあいさつを生徒のみなさん、先生方や私、全員に向けて行いたいと思います。 あけましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。 今日は三学期の始業式です。この冬休み中にお正月をむかえました。みなさん良いお正月を迎えられたと思います。一年の最初は誰にとっても良い節目になると思います。その節目の中で、「一年の計は元旦にあり」という言葉があります。この言葉の意味はとても簡単ですが、実行することはとても難しいことです。「一年の計」とは一年間の計画を意味します。この言葉は、一年の計画は年の初めである元旦に立てるべきであり、物事を始めるにあたっては、最初にきちんとした計画を立てるのが大切だということを教えてくれます。みなさんもこの言葉に沿って、三学期に自分のすべきことをしっかり考えてください。この一年の始めが肝心です。 「一年の計は元旦にあり」という言葉には諸説ありますが由来があります。その由来の一つは三本の矢で有名な毛利元就が、長男の毛利隆元への手紙です。 「一年の計は春にあり、一月の計は朔(ついたち)にあり、一日の計は鶏鳴(一番鶏が鳴く早朝)にあり」 この言葉からも分かるように何事もある節目を迎えた最初が肝心であるということがわかります。 |
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例えば、君たちが部活動の大会が終わった際に、良い成績を収めれば嬉しいでしょうし、悪い成績を収めれば悔しいでしょう。ですが、その大会が終わった節目に、次の大会に向けてどんなことを行おうと計画を考えることができなければ、次の大会で良い成績を取ることは難しいものになるでしょう。どんな事にも節目はあります。その時に次のステップへ進む計画を考えられるかが、人間として成長できるかを決めます。是非君たちには計画を立て、それを実行してほしいと思います。 | |
二学期の終業式で教育界の大きな変化がある話をしました。君たちが大人になって社会で活躍する頃には、今とは全く違う社会になっているのではないかと思っています。その例としては、10年前にスマートフォンはほとんど存在していませんでしたが今では、生徒諸君を含めたほとんどの人が所持をして、どこでもインターネットに接続しています。10年前にこのような世界になることは想像できませんでした。 このように社会は目まぐるしく変わっていきます。このような社会で君たちが生きていくためには、学業や行学二道の「行」である人間性を高めるだけではなく、情報リテラシー、すなわち情報を活用する力も養っていかなければなりません。今、中東の方では緊迫した状況が続き、また北朝鮮では核実験が行われた報道がされています。日本は平和だから、家庭は平和だからというのんびりした気持ちでは、今後の社会では通用しません。世界や日本の経済や政治、そういうことにもしっかり目を向けて、情報をキャッチしてほしいと思います。 情報をキャッチするには、新聞を読んだり、ニュースを聞いたりすることを日々心がけてください。そのような媒介から情報をキャッチし、その情報をどのように活用するかをしっかり考えてみてください。 本日は二点のこと言いました。是非、君たち一人ひとりに実践してほしいと思います。 |
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佼成学園中学高等学校 学校長 榎 並 紳 吉