授業内容・方針
美術専攻は、芸大や美大の入試対策に特化した専門コース。一般に入試における実技試験では、限られた時間の中でいかに的確に描写できるか、いかに柔軟かつ自由な発想で表現できるかが問われますが、本専攻ではそうした描写力・観察力・発想力といった基礎力の習得を主眼に置いた授業を展開しています。
しかし、こうしたカリキュラムやトレーニングの最終ゴールは決して入試突破ではなく、その後もひとりのアーティストとして世の中で通用できる人材を育てることにあります。
【1年次/週5時間】
さまざまな素材に出会い、慣れ親しむことに重点を置いた基礎課程として位置づけられ、各ジャンルを専門とする講師が曜日別に指導を実施していきます。
1.鉛筆デッサン・着彩
鉛筆や透明水彩絵具を用いたデッサンの実践。対象物をよく観察し、空間を適切に把握しながら、質感表現、細部の書き込みに習熟。造形表現の基礎を学びます。
2.デザイン基礎
平面表現、立体表現、図案作成、プレゼンテーションなどを通じて、下絵(設計図)から制作、実践までを経験。制作意図や仕上がりイメージをしっかり認識することの大切さを学びます。
3.木炭デッサン・油彩
入学時、ほとんどの生徒が初めて扱うこととなる木炭や油絵具に取り組みます。素材の質感を味わいながら、描写力、造形力、空間を把握する力などを養います。
【2年次/週8時間】
個々の適性に応じて「絵画科系」と「デザイン工芸科系」に分科し、的を絞ったカリキュラムによる学習を推し進めます。
【3年次/週9時間】
目前に迫る芸大、美大受験を視野に入れ、個々の専攻に応じたカリキュラムを履修していきます(例:日本画科・油画科・デザイン科・工芸科・美術教育など)。
【その他】
「モデルを描く人物画実習」「自画像コンクール」「2年共同制作」など、学年やクラスの壁を越えた制作の機会を持ち、互いが刺激し合いながら、力を高め合っていきます。