人間が本質的に探求するこのような問いに向き合っていく学習が、今最も必要とされています。
高等部1~2年における「人間学」は、キリスト教の世界観に立ってこの問いに取り組む授業として、1993年の設置以来、本校の誇る総合教科です。
蓄えてきた知識をまとめ、自分の心や体験とつなげて自分自身の生き方を考える参加型授業によって、「自分自身」や「他者との関わり」を手がかりにしながら「人間とは何か」を探求していきます。
授業はいつも3名の教師が多角的に担当し、多くの外部講師を招きながら、生の体験を聞く中で視野を広げていきます。
グループディスカッション、個人研究発表、グループ研究発表等を通して、他者の意見に耳を傾け、考えをまとめて発表する中で、大学生顔負けの構成力やプレゼンテーション力が身に着きます。
各自が作成する人間学ノートは、教師のコメントが書き込まれて返却され、自分の人生を生きる資料集として、大学入試の小論文や面接対策にも役立つ、一生の財産となります。
高等部1年のテーマ「今、ここにいる私」
人との関係の中にある、今の16歳の自分自身について考えます。
「自分自身を愛する」「隣人を愛する」ということを、グループワークやボランティア体験、異文化の人々との交流を通して学びます。
高等部2年のテーマ「人生の四季を生きる」
誕生から死までの時間的広がりにおける自分の存在を考えます。
与えられる人生の課題の中で、何を選択し受容し、自分らしく生きていくのかを学びます。
- 人生の春「『思春期』を考える」
- 人生の夏「大人になる」
- 人生の秋「自分色に色づく」
- 人生の冬「死の準備教育」
人間学の学びは生涯学習の入口です。本校では、保護者のためにも月に1回人間学講座を開講し好評を得ています。